今月の主題 内科医のためのCT
胸部CT
びまん性感染症
小栗 晋
1
,
西村 浩一
2
,
伊藤 春海
3
1国立療養所南京都病院呼吸器科
2京都大学大学院医学研究科呼吸器病態学
3福井医科大学放射線科
pp.1790-1792
発行日 1999年11月10日
Published Date 1999/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906553
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●びまん性感染症の鑑別診断では,まず患者の免疫状態から起炎菌となりうる病原体を考えることが重要である.
●免疫不全患者では,カリニ肺炎が鑑別診断の一つとなり,肺門から広がる地図状のスリガラス様所見を呈することが多い.
●カリニ肺炎とサイトメガロ肺炎はしばしば合併する.
●血液の悪性疾患患者では,侵襲性アスペルギルス症が重要であり,結節性病変の周囲にみられるスリガラス様病変はhalo signと呼ばれ,本症に比較的特徴的である.
●粟粒結核では,胸部X線写真で正常にみえてもCTで多数の小結節性病変が描出されることがある.不明熱の場合に考慮する必要あり.
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