今月の主題 下痢と便秘
下痢の診断的アプローチ
自然寛解性の下痢と特異的治療を要する下痢の見分けかた
竹島 史直
1
,
牧山 和也
1
1長崎大学医学部附属病院光学医療診療部
pp.1443-1445
発行日 1999年9月10日
Published Date 1999/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906168
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●自然寛解性の下痢と特異的治療を要する下痢を区別するには,まず後者を診断する必要がある.そのポイントは,①詳細な問診(症状の発症時と経過),食餌内容,海外渡航歴,抗生物質などの薬剤の使用,放射線照射歴,ペットとの接触,高齢者の基礎疾患,発生の集団性,②下痢便の肉眼的観察,③大腸前処置なしで直腸からS状結腸内視鏡検査,挿入可能な限り口側までの観察と生検,である.
●迅速な診断と治療を要する下痢には,①高齢者,小児の下痢,②細菌性腸炎,③Cronkhite-Canada症候群,④潰瘍性大腸炎などが挙げられる.
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