今月の主題 不整脈患者のマネジメント
病歴から検査まで
病歴にもとづく失神の鑑別診断
小林 洋一
1
,
小原 千明
1
1昭和大学医学部第3内科
pp.1079-1081
発行日 1999年7月10日
Published Date 1999/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402906089
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●NMS(神経調節性失神)は起立時あるいは座位でのみ生じると考えてよい.心臓性失神は体位に関係なく生じる.
●冠攣縮性狭心症,Brugada症候群を含め特発性心室細動は夜間から早朝に,先天性QT延長症候群のtorsade de pointesは起床時や日中,運動時に,排尿・排便失神は夜間に起こりやすい.
●NMSは前駆症状として,熱感,口渇,空気不足感,消化器症状,欠伸,視野のかすみ,動悸,めまいが生じ失神に至る.
●心臓性失神は,動悸,胸痛などの前駆症状のある場合もあるが,短時間で失神に至る.しかし,NMSの心抑制型失神や状況失神の場合には前駆症状が乏しい.高齢者の場合にも前駆症状が乏しい.
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