増刊号 Common Drugs 350の投与戦略
感染症治療薬
抗真菌薬
ファンギゾン(ブリストル)
小島 博嗣
1
,
岡本 昌隆
1
,
平野 正美
1
1藤田保健衛生大学医学部内科
pp.494-496
発行日 1996年11月30日
Published Date 1996/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905750
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悪性腫瘍,糖尿病,腎不全,自己免疫疾患,および各種の臓器移植術後やAIDSなど免疫不全状態における感染症対策は重要である.易感染宿主の致死的感染症の一つに深在性真菌症(deepmycosis;DM)があり,特に血液悪性腫瘍では剖検例の50%以上に真菌感染が存在する1).DMの原因菌にはカンジダ,アスペルギルス,クリプトコックス,ムコールなどがあるが,最近はアスペルギルス感染症が増加しており1),アスペルギルスを含め幅広い抗真菌スペクトラムを有するアムホテリシンB(AMPH)はDMの治療上重要である.本稿ではAMPHの特徴と,血液悪性疾患での高度顆粒球減少時における適応,用法などについて述べる.
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