増刊号 Common Drugs 350の投与戦略
循環器疾患治療薬
ジギタリス(強心薬)
ジゴキシン(サンド,山之内)=ジゴシン(中外)/ラニラピッド(ペーリンガー・マンハイム—山之内)
田村 勤
1
1三井記念病院循環器センター内科
pp.11-13
発行日 1996年11月30日
Published Date 1996/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905384
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
血管拡張薬,特にACE阻害薬の短期的ならびに長期的有効性が示されてからは,うっ血性心不全治療薬としてのジギタリスの地位は低下している.さらに,ジギタリスには中毒という問題が常につきまとい,使用しづらい薬剤という印象が強い.しかし,ジギタリスの薬物動態を理解して使用すれば,ジギタリスは現在でもうっ血性心不全に対して有用な薬剤である.これまで種々のジギタリス製剤が用いられてきたが,その薬物動態が明らかになるにつれ,現在では主としてジゴキシン(ジゴキシン®,ジゴシン®)とメチルジゴキシン(ラニラピッド®)が使用され,ジギトキシンやデスラノシドなどはあまり用いられなくなってきている.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.