増刊号 Common Drugs 350の投与戦略
消化器疾患治療薬
消化管運動亢進薬・調律薬・鎮痙薬
ナウゼリン(協和醗酵)
宮崎 誠
1
,
関口 利和
1
1群馬大学医学部第1内科
pp.115-116
発行日 1996年11月30日
Published Date 1996/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905472
- 有料閲覧
- 文献概要
臨床薬理
●作用機序:抗ドパミン作用を有するが,プリンペラン®と異なり血液—脳関門を通過しにくい.延髄の第4脳室底に存在するchemoreceptortrigger zone(CTZ)に選択的に作用して制吐作用を示す.末梢では,消化管の迷走神経末端部に関与するドパミンレセプターを阻害することで,アセチルコリンの遊離を増加させ,胃運動を亢進させる.また,胃前庭部—十二指腸協調運動を著明に促進し,胃排出遅延例では胃排出を促進し正常化させる.さらに,下部食道括約筋(LES)圧を上昇させることで,胃—食道逆流を防止する作用も有する.
●血中濃度モニタリング:特に臨床上必要となることはない.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.