今月の主題 レディースクリニック
女性と循環器疾患
下肢静脈瘤
海老根 東雄
1
1東邦大学医学部心臓血管外科
pp.1704-1707
発行日 1996年9月10日
Published Date 1996/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905270
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●妊娠・立ち仕事,加齢に静脈壁の脆弱性などの素因が加わり,浅在静脈・交通枝に弁不全を生じ,静脈血の慢性うっ滞状態が招来されて発症する大小伏在静脈の拡張・屈曲・蛇行であり,女性に多い.
●診断は,瘤の存在とその増悪に伴う症状の存在であり,Brodie-Trendelenburg・Perthes試験,血流・形態検査からなされ,瘤の成因と病態の把握のうえで治療法が選択される.
●治療は,軽度のものは圧迫療法,重度のものは手術(ストリッピング)である.最近,硬化療法が積極的に行われており,これは手術することなく硬化剤の注入のみでよく,入院を要せず,瘢痕を作らず美容的であり,これらの治療法の間にあって拡大している.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.