Japanese
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特集 末梢血管の外科
下肢静脈瘤
Varicose veins of the lower extremities
阪口 周吉
1
Shukichi SAKAGUCHI
1
1慶応義塾大学医学部外科
pp.1531-1539
発行日 1972年11月20日
Published Date 1972/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205702
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はじめに
原発性静脈瘤primary varicose veinsは下肢の静脈疾患のうちで最も頻度が高いにもかかわらず,すでにその病態,治療などについて一定の見解に達しているためか,ふだん論議の対象となることが少ない.人口の10〜14%に静脈瘤があるといわれる北欧や南米諸国に比し,せいぜい1〜2%程度の発生率と思われるわが国では,本症に関する論文や報告が非常に少ないのも,疾患の本質,予後などから考えてむしろ当然のことであろう.
しかしながら,周知のように血管疾患においては欧米とわが国の症例にかなり異る面がみられ,したがつてわが国独自の観察や研究があつてしかるべきである.著者らはすでに2〜3の報告を通じて本疾患の臨床を論じてきたが,本文ではそれらの経験をまとめ,特に治療,手術手技に重点をおいて記述したい.
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