今月の主題 炎症性腸疾患治療のジャイアント・ステップス
病態に応じたIBDの治療
クローン病の治療戦略
大原 信
1
,
北洞 哲治
1
,
林 篤
1
1国立大蔵病院消化器科
pp.1552-1555
発行日 1996年8月10日
Published Date 1996/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905235
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●治療の基本は腸管の炎症を抑え,栄養状態を改善させる内科的治療である.
●病態からみて,抗原の除去と栄養の改善をはかる栄養療法,生体の免疫異常を是正し,炎症を抑える薬物療法が選択される.
●栄養療法,薬物療法,厚生省特定疾患調査研究班の治療指針案を基盤に行われるが,画一的な治療法はなく,その病態,病状を考慮し適切に選択することが肝要である.
●外科治療は小範囲切除や狭窄形成術にとどめ,できるだけ内科的治療を続ける考え方が近年優勢となりつつあり,腹腔鏡下手術も試みられ始めている.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.