今月の主題 炎症性腸疾患治療のジャイアント・ステップス
IBDの栄養管理と在宅管理
クローン病における完全静脈栄養の適応と限界
正田 良介
1
,
松枝 啓
1
1国立国際医療センター消化器科
pp.1525-1527
発行日 1996年8月10日
Published Date 1996/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905226
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ポイント
●完全静脈栄養は,クローン病の急性期腸管病変自体を改善する.
●成分経腸栄養に比較して,その治療効果がより高いわけではない.
●経腸栄養に比較して,経済性・安全性・簡便性などでは劣る.
●完全静脈栄養の絶対適応とされていた短腸症候群・狭窄・瘻孔を持つ症例でも,他の治療法が行われるようになってきている.
●完全静脈栄養の絶対適応は減少しつつも,極端な短腸症候群,経腸栄養不応例などは確実に存在している.
●完全静脈栄養から経腸栄養への移行は,可能ならでき得る限り早期に行う.
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