今月の主題 炎症性腸疾患治療のジャイアント・ステップス
IBD治療の基本薬
副腎皮質ステロイド—いつ,どのように用いるか
蘆田 知史
1
,
栄浪 克也
1
,
高後 裕
1
1旭川医科大学第3内科
pp.1505-1508
発行日 1996年8月10日
Published Date 1996/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402905220
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ポイント
●潰瘍性大腸炎に対するステロイドの強力静注療法は高い緩解導入率を有しているが,手術適応の判定を見誤らないことが重要である.
●潰瘍性大腸炎においてステロイドを局所投与(注腸投与)する場合,投与量の約40%は全身的に吸収されることが知られており,他の投与法と同様,副作用の発現に注意が必要である.
●ステロイドの経口投与を行う場合,潰瘍性大腸炎,クローン病の両者の場合において,少量を持続的に投与しても有意な緩解期間の延長は報告されていないことを念頭に置くべきである.
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