日常診療に必要なHIV感染の知識・4
HIV-RNA定量法と臨床的意義
服部 雅俊
1
,
西田 恭治
1
,
福武 勝幸
1
1東京医科大学臨床病理科
pp.1431-1433
発行日 1997年7月10日
Published Date 1997/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904613
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最近の抗HIV療法には目覚ましい進歩が認められる一方,治療薬投与の開始や変更をいかにして効果的に行うかということが,HIV診療において考療すべき最重要課題の一つと考えられている.抗HIV治療を行う場合,感染症の進行を反映する指標として,CD 4細胞数を把握することが最も一般的な方法である.しかしCD 4細胞数のみによるモニタリングでは,抗HIV治療の開始や変更について判断に迷う状況にしばしば遭遇してきた.
最近,血液中のHIV-RNAの定量的測定が可能となったことで,より早く適切な治療を行える環境が整いつつある.血液中HIV-RNA量の測定は,CD 4細胞数と並んでHIV感染症における必須の検査項目になろうとしている.
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