今月の主題 白血病—日常の診療に必要な知識
白血病に対する造血幹細胞移植
移植の決定—患者への説明から移植のタイミングまで
王 伯銘
1
1千葉大学医学部第2内科(現;井上記念病院診療部)
pp.1118-1121
発行日 1997年6月10日
Published Date 1997/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904552
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ポイント
●同種骨髄移植の第一適応は,50歳までで寛解期の急性白血病,慢性期または移行期の慢性骨髄性白血病である.
●HLA適応ドナーの有無を調べる時期として,急性白血病では完全寛解が得られ白血球数が2,000/μl以上に回復し,末梢血液に白血病細胞の混入の少ないとき,慢性骨髄性白血病で慢性期で白血球数が10,000/μl以下に減少し,幼若骨髄系細胞が消失しているときが望ましい.
●第一適応外であっても,全身状態の良好な若年患者であれば移植の対象となる.
●治療法の選択は患者側の意向を確かめたうえで決めるべきである.
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