Drug Information 副作用情報・12
意識障害(2)—インターフェロン脳症
浜 六郎
1
,
別府 宏圀
2
1阪南中央病院内科
2東京都立北療育医療センター
pp.569-571
発行日 1997年3月10日
Published Date 1997/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904434
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
今回は,インターフェロン(IFN)による意識障害の例を紹介する.意識障害を生じうる種々の薬剤と,それぞれの治療方法は次回に述べる.
【症例1】IFNによる譫妄の症例1)28歳の男性.警備の仕事に従事.注射による薬物嗜癖の既往がある、B型慢性活動性肝炎に対してIFNαによる治療(1,000万単位,隔日投与)を開始.6週間後,抑うつ状態になったり興奮したりして退職した.仕事をせず,自分のアパートに一人で籠もりきりとなり,外出しようとせず,友人ともまったく話をしようとしなくなった.外来受診時,自殺の目的でIFNαを静脈注射したと言ったため入院.入院時には広範な不安,強迫症,迫害の恐怖を訴えていた.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.