今月の主題 臓器感染症へのアプローチ
尿路系感染症
尿路感染症の合理的な治療
広瀬 崇興
1
,
横尾 彰文
1
1札幌医科大学泌尿器科
pp.75-77
発行日 1997年1月10日
Published Date 1997/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904332
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ポイント
●尿路感染症(UTI)は,症状により急性と慢性,尿路病態により単純性と複雑性,感染部位により腎孟腎炎と膀胱炎に分けられ,これらの組み合わせで分類される.
●単純性UTIでは大腸菌などの強毒性グラム陰性桿菌群(GNR群),カテーテル非留置複雑性UTIではそれに加えて緑膿菌などの弱毒性GNR群と腸球菌などのグラム陽性球菌群(GPC群),カテーテル留置複雑性UTIでは弱毒性GNR群とGPC群を起炎菌として想定し,抗菌薬を選択する.
●無症候性カテーテル留置複雑性UTIでは,むやみに抗菌薬を投与しない.
●選択抗菌薬は,尿路移行性のよいβ-ラクタム薬とニューキノロン薬が主体である.
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