増刊号 Common Disease 200の治療戦略
皮膚疾患
熱傷
杉浦 丹
1
1清水市立病院皮膚科
pp.604-605
発行日 1995年11月30日
Published Date 1995/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904228
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疾患概念と病態
熱傷は熱による皮膚の損傷であると同時に,一定範囲以上の熱傷は全身の諸臓器に障害をもたらす重篤な病態であるので,重症度により治療方針が異なり,重症度の判断と適正な治療方針をたてることが重要である.
広範囲熱傷では一般に定型的な臨床経過をとり,ショック(血管透過性に亢進に基づくhypovolemic shock:48時間以内),呼吸障害(気道熱傷:24時間以内,浮腫の再吸収による肺水腫:3日目以降),感染症(敗血症:1週間後)など致死的な病態を生じるので,次に起こるべき病態を把握して,その都度適切な治療を行うことが肝要である.
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