書評
—高木康行・厚東篤生・海老原進一郎著—脳卒中ビジュアルテキスト 第2版
小林 祥泰
1
1島根医科大学第3内科
pp.511
発行日 1995年11月30日
Published Date 1995/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402904182
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
脳卒中の図解入りテキストとして定評のある本書の全面増補改訂版である.カラフルな図表をふんだんに取り入れ,CTやMRI診断の必需品である脳の解剖図から機能解剖図,画像上の病変に対応する病理像まで網羅している.神経学的診察法も極めて分かりやすく図説されており,初めて脳卒中患者を診察する研修医でもこれさえ読めば神経学的所見をとることができ,正確な診断に近づけるとともに,その病態生理,病理,予後についての理解ができるよう工夫されている.
従来の脳卒中のテキストでは疫学,病因,解剖,病理,脳循環代謝,病態生理,検査,診断,予後,治療といった順序で系統的にまとめられたものが多く,専門的に勉強している医師や学会報告時などには有用であったが,第一線の臨床医が実際の脳卒中患者を診察するために勉強する本としては詳しすぎて難解であるきらいがあった.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.