今月の主題 狭心症—診断と治療の進歩
治療総論
高齢者や心機能低下を合併した狭心症の治療の基本
向井 済
1
,
林田 憲明
1
1聖路加国際病院内科
pp.2571-2573
発行日 1994年12月10日
Published Date 1994/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903420
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ポイント
●狭心症と診断したら,まず侵襲的治療の適応となるか否かを判断する.適応がなければ,冠動脈造影も大動脈バルーンパンピングも必要ない.
●増加する高齢者の狭心症は,陳旧性心筋梗塞や多枝病変例が多い.抗狭心症薬は臓器機能の低下傾向のため少量投与を原則とし,副作用に注意する.
●心・腎機能低下,不整脈,冠動脈バイパス術(CABG)・冠動脈形成術(PTCA)後,高血圧,脳血管障害,感染症,脱水,貧血など特殊な病態で生じた狭心症には,原因となった病態と狭心症の治療をあわせ行う.
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