今月の主題 外科から内科へのメッセージ
進歩・向上した外科手術
肝移植
松波 英寿
1
,
幕内 雅敏
1
1信州大学医学部第1外科
pp.971-977
発行日 1994年5月10日
Published Date 1994/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902740
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ポイント
●最近の筆者らの生体部分肝移植の成績は90%の累積生存率に達し,小児の胆道閉鎖症,劇症肝炎のみならず,成人の原発性胆汁性肝硬変,先天性代謝疾患も救命できるようになっている.
●肝移植が必要と考えられる症例には,その疾患が進行して重症の肝不全に至ったり,感染症やその他の合併症が出現する前に移植を行うべきである.
●生体部分肝移殖におけるドナーは術前に種々の検査が正常であり,レシピエントに必要な肝容積(=レシピエント体重*2%*41%以上)の左葉を有するか否かを検討しなければならないが,レシピエントの1.2倍以上の体重があれば移植が行える可能性がある.
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