今月の主題 消化性潰瘍治療の新展開
合併症と外科治療の現状
潰瘍合併症は変化したか—内科の立場から
三橋 利温
1
,
西元寺 克禮
1
1北里大学医学部内科
pp.1736-1737
発行日 1993年9月10日
Published Date 1993/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902285
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- 文献概要
●H2-RAの登場前後での消化性潰瘍手術例を比較検討し,潰瘍合併症に与えた影響を検討すると,以下のごとくとなる.
●強力な酸分泌抑制作用を有するH2-RAの登場以降,消化性潰瘍の手術数は激減し,これは待機手術例の減少によるものであり,手術理由別には難治例と出血例の減少による.
●穿孔例には変化がみられず,また,穿孔で発症した初発潰瘍が少なからず存在する.
●出血例の減少は,待機手術症例の減少によるものであり,緊急手術症例はGU,DUともほとんど変化がない.
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