今月の主題 消化性潰瘍治療の新展開
薬物療法
プロトンポンプ阻害剤使用上の注意
矢花 剛
1
,
落合 亨
1
,
小林 壮光
1
1札幌医科大学第1内科
pp.1650-1652
発行日 1993年9月10日
Published Date 1993/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902264
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●PPIは血中から速やかに消失し,壁細胞に選択的に蓄積するため,臨床上特に重篤な副作用は報告されていない.しかし,注意深い観察を怠ってはならない.
●PPIによる低・無酸状態下の壁細胞の形態学的変化,腸内細菌叢への影響,血中ガストリン上昇を介したECL細胞過形成(カルチノイド)の発生,遺伝子損傷作用などの諸問題が危惧されているが,ヒトでの報告はない.
●PPI常用量投与で十分な酸分泌抑制効果が得られない症例がある.
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