今月の主題 症例にみる血液浄化療法の進歩
病態と血液浄化療法
脂質代謝異常と血液浄化療法
酒井 聡一
1
,
徳留 悟朗
1
,
早川 洋
1
1東京慈恵会医科大学第2内科(青戸病院)
pp.878-882
発行日 1993年5月10日
Published Date 1993/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902095
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●原発性高脂血症の中でも家族性高コレステロール血症(familial hypercholesterolemia:FH)は冠動脈疾患で死亡する危険性が高く,早期診断,早期治療が必要である.常染色体性優性遺伝によるLDLレセプター異常症で,ホモFHならびにヘテロFHの2つに分類され,重症例では抗脂血剤に不応の場合が多く,LDL吸着の絶対的適応である.
●二次性高脂血症の中で,巣状糸球体硬化症由来のネフローゼ症候群は抗脂血剤に不応の高脂血症が特続し,既存の腎障害を悪化させる.LDL吸着による脂質代謝異常の是正が必要である.
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