今月の主題 よくわかる水・電解質と酸塩基平衡
Editorial/「水・電解質」の修業
石田 尚志
1
1聖マリアンナ医科大学・第1内科
pp.742-743
発行日 1992年5月10日
Published Date 1992/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901483
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●医学の進歩と情報の増大
医学における進歩とあいまって,情報量が飛躍的に増え,雑誌・書物の類があふれている今日であるが,この状況は今後ますますその度合いが激しくなるであろうことは誰でも予想するところである.先日もHeptinstallの“Pathology of the Kidney”(Little,Brown)の第4版が本屋から持ち込まれ,そのボリュームと値段にため息をついたばかりである.昔は腎臓病の教科書として,たとえばStrauss & Weltの“Diseases of the Kidney”(Little,Brown)があり,なにかあるとまっすぐ手を伸ばしたものであるが,今やSeldin & Giebischの“The Kidney”(Paven Press)やBrenner & Rectorの“The Kidney”(Saunders)が書棚にあって,それを見るだけでも気が重くなるのである.腎臓学会の総会や東部部会では書籍の展示コーナーがあり,これも昔は眺めることが楽しみのひとつであったが,最近はあまりにも数が増えて,眺めている途中で「もういいや」との気分になってしまう.このようにどこに行っても本があふれていて,うんざりするのであるが,改めて自分の書棚を眺めると一冊一冊それぞれについて感慨が湧いてきて,ひとつの世界が展開してくる.
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