今月の主題 Common Diseases リアルタイムの診断・治療手順
消化器疾患
急性肝炎
金山 正明
1
1平塚共済病院
pp.620-622
発行日 1992年4月10日
Published Date 1992/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901452
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●初診時にまず何をすべきか?
1)病歴聴取,身体所見観察のポイント
健康であった者が急に食欲不振,悪心,嘔吐,全身倦怠感,黄疸,発熱,上腹部痛などの症状の出現を訴えて来院した場合に通常,急性肝炎を疑う.急性肝炎を疑った場合,まず眼球黄染など,黄疸があるかどうかを観察する.黄疸が明らかでない場合にも,褐色尿の有無を問診する.褐色尿が確認されれば,黄疸の存在が強く疑われる.急性肝炎の症状は,黄疸以外は消化器疾患に共通する非特異的なものであるので,黄疸があるかどうかを確認することが第1のポイントである.黄疸や褐色尿が確認されれば,急性肝障害,胆道疾患にほぼ絞られてくる.
急性ウイルス肝炎と鑑別すべき疾患,および診断の要点を表1に示す.
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