今月の主題 Common Diseases リアルタイムの診断・治療手順
循環器疾患
狭心症
相澤 忠範
1
1心臓血管研究所・内科
pp.544-547
発行日 1992年4月10日
Published Date 1992/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901431
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狭心症は心筋の代謝に必要な十分量の血液が供給されず,心筋が一過性に虚血に陥るために生じる胸部症状を主徴とする臨床症候群である.心筋の酸素需要量と供給量は,種々の因子により規定される(図)1).この酸素需給に不均衡が生ずると,狭心症発作が発現することになる.
一過性心筋虚血の発現機序として,①冠スパスムなどによる冠血流の一時的な減少または途絶(一次性心筋虚血),②冠動脈の器質的狭窄のため,労作などによる心筋酸素需要の増大に酸素供給が対応できない(二次性心筋虚血),および③前記2者の合併したもの,があげられる.
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