心療内科コンサルテーション・1【新連載】
現在の心身医学はどのような考え方なのか?
美根 和典
1
1九州大学医学部・心療内科
pp.182-183
発行日 1992年1月10日
Published Date 1992/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901348
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心身医学という概念は,これまで,理念的な部分が先行し,抽象的で観念的であるという印象をもたれることが多かった.
すなわち,「病気を治すのではなく病気を持った人を治さねばならない」,「疾患を心身両面からとらえねばならない」,「治療においては医師患者関係が重要である」など,医療におけるひとつの倫理,理念としてまず述べられることが多く,多くの医師にとって「そんなことは自分は既に実行している」,「それはわかりきったことであり,ただそれを実践する時間的,経済的余裕がないのだ」という反発心をかきたてられる場合も多かったと思われる.
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