今月の主題 循環器薬の使い方 '92
高血圧
合併症を伴った高血圧の治療
関 顕
1
1虎の門病院・循環器センター内科
pp.124-125
発行日 1992年1月10日
Published Date 1992/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901329
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高血圧に合併する疾患には,多数のものがある.心疾患(心筋梗塞,狭心症,心不全など),脳血管障害,腎障害が代表的なものである.このほか,糖尿病,高脂血症,肥満,痛風および高尿酸血症などがある.これらを合併した高血圧においても,急性期や透析時などを除いた症状の安定した慢性期の治療は,原則としては合併症のない高血圧と同じである.合併症のない高血圧においても,患者個人個人のもつ条件を考慮して治療の個人化を図らねばならないこと,すなわちその個人に最適な治療法が工夫されねばならないことが提唱されているが,合併症のある場合もこれと同じである.あるいは,個人のもつ条件が合併症という形でより明確になったものともいいうる.
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