今月の主題 循環器薬の使い方 '92
急性心筋梗塞
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高橋 早苗
1
1東京女子医科大学・循環器内科
pp.74-75
発行日 1992年1月10日
Published Date 1992/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901316
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ポイント
1)急性心筋梗塞にβ遮断薬を使用することは,虚血心筋を保護し,不整脈を予防する目的に一致する.
2)投与は発症後できるだけ早期に,最初は静脈内投与を原則とする.3)心電図,血圧をモニターし,心拍数50/分,収縮期血圧100mmHgを目標とする.心ブロックなどβ遮断薬の禁忌がある場合には使用しない.
4)内因性交感神経刺激作用をもつ薬剤は使用しない.
5)慢性期にβ遮断薬を使用すると,死亡率を低下させ急死を予防する.この2つの目的で,他にβ遮断薬に対する禁忌がない間は投与を続行する.またwithdrawal syndromeを予防するため,突然中止しない.
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