カラーグラフ Oncology Round・20
縦隔に初発するNS型ホジキン病
赤塚 誠哉
1
,
内田 光枝
2
,
片山 勲
3
1川崎市立井田病院・臨床研究検査部
2川崎市立井田病院・内科
3埼玉医科大学・第1病理
pp.1819-1823
発行日 1991年10月10日
Published Date 1991/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901111
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ホジキン病というと非腫瘍性の疾患のように聞こえるが,非ホジキンリンパ腫とともに悪性リンパ腫の2大分類を分かちあっている立派な悪性腫瘍であり,病理組織像によりリンパ球優勢型(LP),結節硬化型(NS),混合細胞型(MC),リンパ球減少型(LD)の4型に分類されていることは,読者諸氏がすでによくご存知のとおりである.しかし,この病理学的4分類と臨床像(年齢,性,浸潤部位,症状,予後など)との間に高度の相関があることは案外よく知られていない.たとえば若年女性の縦隔に初発するホジキン病は,ほとんどすべてNS型であるといってもよいくらいに,NS型の好発する年齢・性・部位は特徴的である.
今回はその意味で典型的なホジキン病NS型の症例を提示する.
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