今月の主題 白血病とリンパ腫
リンパ腫の治療
ホジキン病の治療
朝長 万左男
1
1長崎大学医学部・原研内科
pp.79-81
発行日 1988年1月10日
Published Date 1988/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221485
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■疾患の特徴
ホジキン病は,欧米では全悪性リンパ腫の30〜40%を占めるほど多い疾患であるが,わが国ではきわめて少なく5%以下と考えられる.このため治療成績も多数例について検討されたものがない現状にある.
ホジキン病が悪性腫瘍であることは臨床的にも疑問の余地はないが,最近これを裏づける知見として,クローン性の染色体異常が見出されている.Reed-Sternberg(RS)細胞とホジキン細胞が腫瘍の本体と考えられ,その背景にあるリンパ球を中心とする多彩な細胞群は反応性病変とみなされている.RS細胞の起原については決定をみていないが,T細胞を示唆するものと組織球を示唆するものが半々である.
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