今月の主題 ベッドサイドの痴呆学
痴呆患者のケアと社会的対策
21世紀に向けての社会的対策—行政の立場から
伊藤 雅治
1
1厚生省大臣官房老人保健福祉部老人保健課
pp.2156-2157
発行日 1990年10月10日
Published Date 1990/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900564
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わが国の在宅の痴呆性老人数は,昭和60年時点で12都道府県市の調査結果に基づく年齢階級別の出現率をもとに約60万人と推計した.人口の高齢化の進展に伴い,平成12年(西暦2000年)には約110万人程度に増加すると見込まれている(表).このため厚生省では総合的な痴呆性老人対策の確立を図るため,昭和61年8月,省内に「痴呆性老人対策推進本部」を設置し,本格的な対策に着手した.その後平成2年度から「高齢者保健福祉推進10力年戦略」が実施に移されており,痴呆性老人や寝たきりなど介護を要する老人に対する保健福祉サービスの強化が図られている.
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