特集 内科医が知っておくべきICU・ERでの薬の使い方
血液
輸血製剤
本多 純太
1
1名古屋大学医学部附属病院救急科
キーワード:
出血性ショック
,
輸血投与量の決め方
,
permissive hypotension
,
アルブミン製剤
,
ICU転帰
Keyword:
出血性ショック
,
輸血投与量の決め方
,
permissive hypotension
,
アルブミン製剤
,
ICU転帰
pp.1685-1691
発行日 2024年9月10日
Published Date 2024/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229766
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Point
◎出血性ショックを認識した時点で大量輸血プロトコル(MTP)発動の可能性も含め,輸血部に緊急輸血が必要になる旨を伝えておく.
◎収縮期血圧80〜90 mmHgを目標に輸血量の調整を行う.止血術が完了し,安定したら病態ごとの目標値と予測上昇値を参考に輸血投与量を決定する.
◎アルブミン製剤は日常臨床でさまざまな用途に幅広く使用されているが,患者の転帰を改善するために使用する根拠は限られている.
◎敗血症性ショック,腹水を伴う肝硬変,重症熱傷,また血管外水分除去の領域で管理に難渋することが予想される場合,限定的にアルブミン製剤を使用することを検討する.
◎新生児や小児,腎機能障害患者に対して赤血球製剤を使用する場合は高K血症に,新鮮凍結血漿(FFP)やアルブミン製剤を大量に使用する場合はNa負荷に注意が必要である.
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