特集 この1冊でもう安心!—内科医が押さえておきたい「しびれ・ふるえ・めまい」の診かた
Column
患者の訴える“めまい”とは何か?
岩崎 靖
1
1愛知医科大学加齢医科学研究所
pp.1076
発行日 2024年6月10日
Published Date 2024/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229626
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「めまい」という訴えはかなり曖昧な表現であり,一方でありふれた愁訴の1つである.「目が回る」,「目がくらむ」,「ふらふらする」など多彩な症状を患者は一様に「めまい」と訴える.「めまい」を訴えたというだけで脳神経内科に紹介されてくる患者が多いが,めまいの原因には耳鼻咽喉科疾患も多いことは言うまでもなく,脳外科疾患,精神疾患,眼科疾患,貧血,循環器疾患,自律神経失調症や更年期障害,栄養失調,脱水,薬剤性など多岐にわたり,すべての診療科に関連すると言っても過言ではない.めまいの原因は不明であることも多いが,生命にかかわる重大な病態が関連している可能性もあり,慎重な対応が必要である.めまいの検査には誘発眼振検査(頭位変換眼振検査)や聴力検査などの耳鼻咽喉科的検査,重心動揺検査などの平衡機能検査も重要であるが,詳細は成書に譲り,本特集では外来での簡単な鑑別のコツを中心に述べていただいた.
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