特集 この1冊でもう安心!—内科医が押さえておきたい「しびれ・ふるえ・めまい」の診かた
Column
ふるえとけいれん
岩崎 靖
1
1愛知医科大学加齢医科学研究所
pp.1067
発行日 2024年6月10日
Published Date 2024/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229623
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振戦のことを「けいれん」と訴える患者が比較的多いが,患者が「けいれんする」と訴えると「てんかん」をまず鑑別疾患に挙げることが多いと思われる.「手がけいれんする」,「昨日けいれんした」と訴えられ,てんかんの疑いと先入観をもって問診していたら,すぐに振戦であることがわかったという経験はしばしばある.一方で,単純部分発作のてんかん患者で振戦様のけいれん発作が持続することがあるので,このような症例では問診だけでは生理的振戦と誤る可能性はある.非医療従事者のなかには本態性振戦や老人性振戦をてんかんと勘違いされる方もいるが,患者が「けいれんする」と訴えると「てんかんの疑い」と考えてすぐに脳神経内科に紹介してくる先生もいるので注意していただきたい.
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