特集 その知見は臨床を変える?—エキスパートが解説! 内科における最新論文
循環器
安定狭心症の治療は何が変わったのか
村石 真起夫
1
,
小船井 光太郎
1
1東京ベイ浦安市川医療センター循環器内科
キーワード:
安定狭心症
,
心筋梗塞
,
心不全
,
血行再建
,
ISCHEMIA trial
Keyword:
安定狭心症
,
心筋梗塞
,
心不全
,
血行再建
,
ISCHEMIA trial
pp.116-121
発行日 2024年1月10日
Published Date 2024/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229379
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Point
◎安定狭心症は,形態的な病変評価だけでなく,機能的虚血の程度を評価することの重要性が注目されるようになってきた.
◎2020年のISCHEMIA trialは,安定狭心症に対し十分な内服管理を行っていれば,血行再建をしなくても予後が変わらないという結果の大規模試験であった.
◎しかし,症状の改善や心筋梗塞の予防,心不全患者/低心機能患者への血行再建の意義は存在し,慎重な解釈が必要である.
◎病変部位・虚血の程度・症状・患者背景など総合的に考え,血行再建の意義を患者と共有のうえで(shared decision making),血行再建を勧めることが重要である.
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