特集 その知見は臨床を変える?—エキスパートが解説! 内科における最新論文
感染症
肺炎治療を変えるべきなのか?
皿谷 健
1
1杏林大学医学部呼吸器内科
キーワード:
肺炎
,
CAPE-COD trial
,
PTC trial
,
ステロイド
,
抗菌薬
Keyword:
肺炎
,
CAPE-COD trial
,
PTC trial
,
ステロイド
,
抗菌薬
pp.54-58
発行日 2024年1月10日
Published Date 2024/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229366
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Point
◎重症市中肺炎に対するステロイド治療の効果は一定の見解がないが,敗血症性ショックを除いたCAPE-COD trialでは重症市中肺炎に対するヒドロコルチゾンの早期投与でprimary outcomeである28日死亡率の改善を示した.
◎薬剤耐性の観点から,世界は市中肺炎に対し抗菌薬短期投与へ向かっている.PTC trialでは中等度の市中肺炎(入院が必要だが,救急病棟への入院は不要)において3日間のAMPC/CVA(経口or静注)または第3世代セフェム(CTRX or CTM)の静注で臨床的改善が得られた場合,以後5日間の治療の有無にかかわらず(3日治療 vs. 8日治療),治療開始15日目の治癒率は同等である.
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