特集 一般医家のための—DOAC時代の心房細動診療
心房細動の薬物治療と管理
リズムコントロール治療はどうする?
井上 啓司
1
,
大倉 孝史
1
1京都第二赤十字病院循環器内科
キーワード:
リズムコントロール
,
抗不整脈薬
,
心臓性副作用
,
心外性副作用
Keyword:
リズムコントロール
,
抗不整脈薬
,
心臓性副作用
,
心外性副作用
pp.2309-2313
発行日 2023年12月10日
Published Date 2023/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229335
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Point
◎リズムコントロールの最大の意義は症状緩和であるが,早期介入による予後改善効果が報告されている.
◎リズムコントロールの対象は,有症候性の発作性心房細動が基本であるが,無自覚に運動耐容能が低下しているケースもあり,一見無症候性であっても洞調律化を試みる意義はある.
◎リズムコントロールの手段としては,明らかな基礎疾患がないケースではNaチャネル遮断薬が第一選択となるが,器質的疾患があるケースや持続性心房細動ではアミオダロン,べプリジル,ソタロール(保険適用外)が選択肢となりうる.
◎薬物によるリズムコントロールの効果は限定的であり,洞調律維持効果はアブレーションが圧倒的に優れている.
◎抗不整脈薬投与の際,安全性の確保が重要であり,心臓性副作用・心外性副作用に注意を要する.
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