書評
—国循脳卒中データバンク2021編集委員会 編集—脳卒中データバンク2021
宮本 享
1
1京都大学医学部附属病院
pp.1335
発行日 2021年8月10日
Published Date 2021/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227750
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「脳卒中データバンク2021」には,1999年に研究開始された日本脳卒中データバンクに,日本全国の130を超える施設から登録され蓄積された約17万例の急性期脳卒中の臨床情報解析が掲載されている.
本書の第1部には,日本脳卒中データバンクの概要とデータ分析が記載されている.まず,脳卒中に対する医療政策を行うにあたって,本邦における脳卒中のデータベースがないことが大きな問題であることに20年以上前に注目し,本事業を立ち上げられた小林祥泰先生をはじめとする先達の慧眼に深甚なる敬意を表したい.標準化された診断名と評価尺度に基づいて登録された精度の高いデータに基づく分析であり,経年変化などの分析は本邦における脳卒中の変遷を示す貴重なデータと考えられる.
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