特集 患者満足度の高い便秘診療
さまざまなケースへの対応
小児の便秘の特徴と治療法
清水 俊明
1
1順天堂大学医学部小児科学教室
キーワード:
小児
,
習慣性便秘
,
便塞栓
,
便塊除去
,
トイレット・トレーニング
Keyword:
小児
,
習慣性便秘
,
便塞栓
,
便塊除去
,
トイレット・トレーニング
pp.1523-1527
発行日 2020年8月10日
Published Date 2020/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227137
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Point
◎基本は生活習慣の改善,食事療法および薬物療法であり,まずは患児および家族に対し,便秘の原因や増悪因子,問題点を十分に説明する.
◎薬物療法は便秘の原因・程度,年齢などを考慮しながら適切な薬剤を選択し,症状の改善程度から適宜,種類や量の変更を行っていくことが大切である.
◎まずは直腸内から便塊をなくし,排便反射や便意などがスムースに生じる伸展性のある直腸に戻すことが重要であり,浣腸や坐剤を併用しながら徐々に経口薬のみに移行する.
◎親に薬剤の作用機序や正しい使用方法を十分に説明し,排便日誌をつけさせ,薬剤の種類や量を調節していく.
◎小児の便秘では,早期の診断や十分な治療が行われないと,悪循環によってより頑固な便秘に進展することも少なくない.
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