書評
—大村健二,濵田康弘 編—新・栄養塾
佐々木 雅也
1,2
1滋賀医科大学・基礎看護学
2滋賀医大病院栄養治療部
pp.1181
発行日 2020年6月10日
Published Date 2020/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227056
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もう10年以上前の話である.日本臨床栄養代謝学会(旧:日本静脈経腸栄養学会)のNST専門療法士にかかわる委員会に初めて参加した際に,外科系の先生方の熱心な議論に圧倒された記憶がある.その議論の中心におられた先生方のお一人が,大村健二先生であった.小生は,内科系の医師が少ないとのことで委員に加えていただいたのだが,先輩の外科の先生方の前で,なかなか声があげられなかったのを覚えている.中でも大村先生は,専門とされる消化器外科学はもちろんのこと,生化学の知識が豊富であることに驚かされた.臨床医としての多忙な日々の合間を縫って,生化学の教科書を精読されているように感じられた.
その後,その委員会の委員長を小生が引き継ぐことになった.その際,新しく委員に加わっていただいたのが濵田康弘先生であった.私と同じ内科系であったが専門領域が異なり,濵田先生は腎臓病学を専門とされておられた.濵田先生も生化学や生理学の知識が豊富であり,また当時から仕事の正確さが際立っておられた印象がある.
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