特集 血液疾患を見逃さないために—プライマリ・ケアと専門医コンサルトのタイミング
血液検査値異常の考え方と紹介のタイミング
血清・尿蛋白異常,免疫グロブリン値異常
多林 孝之
1
1埼玉医科大学総合医療センター血液内科
pp.1246-1249
発行日 2018年7月10日
Published Date 2018/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402225724
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Point
◎血液分野における血清蛋白異常では,高ガンマグロブリン血症の鑑別が最も重要である.
◎高ガンマグロブリン血症では,単クローン性(モノクローナル)か多クローン性(ポリクローナル)かの判別が必要であり,そのための検査として血清蛋白免疫泳動法,血清免疫固定法,蛋白分画測定がある.
◎単クローン性高ガンマグロブリン血症では,多発性骨髄腫などの造血器腫瘍を疑う.
◎尿中Bence Jones(BJ)蛋白は尿蛋白定性検査で用いられる試験紙法では陰性になるため,BJ型多発性骨髄腫を疑う場合には,尿免疫電気泳動あるいは尿免疫固定法を行う.
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