特集 おさらい腎疾患—明日から役立つアプローチの基本
全身性疾患に伴う腎疾患
動脈硬化に伴う腎疾患
上原 正弘
1
,
木谷 昴志
1
,
草場 哲郎
1
1京都府立医科大学循環器腎臓内科
pp.238-242
発行日 2017年2月10日
Published Date 2017/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402224594
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Point
◎高齢化とともに高血圧性腎硬化症の患者数は増加傾向にある.しかし,その診断は除外診断であり,糸球体腎炎や間質性腎炎の見逃しに注意が必要である.
◎腎硬化症と診断された患者のなかには,アテローム型動脈硬化を合併している群があり,進行性に腎機能障害が悪化する一因となっている可能性があるため,適宜,腎動脈狭窄の評価が必要である.
◎腎血管性高血圧の診断には超音波検査が有用である.治療は内服治療が中心だが,エビデンスはないものの,経皮的腎動脈形成術(PTRA)が有効な場合もあり,症例により適応を検討する.
◎コレステロール塞栓症は生命予後・腎予後ともに不良であり,問診や身体所見から疑わしい場合は,速やかに専門医への紹介が望ましい.
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