特集 胸部画像診断—症状や身体所見からのアプローチ
呼吸器症状からみた胸部画像診断
湿性咳嗽・喀痰
各症状をきたす疾患の一覧(表) 湿性咳嗽・喀痰
芦澤 和人
1
1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科臨床腫瘍学
pp.1176
発行日 2016年7月10日
Published Date 2016/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402224261
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「湿性咳嗽・喀痰」は呼吸器疾患で最も高頻度にみられる症状であり,非特異的である.下表のように湿性咳嗽・喀痰をきたす疾患はきわめて多岐にわたる.したがって,他の症状や臨床所見と併せて診断を進めなければならない.本稿では,鑑別診断上最も重要な肺結核症を取り上げた.また,頻度は低いが,肺炎様の画像所見を呈する浸潤性粘液腺癌と気管支胸腔瘻を伴う膿胸にも言及した.ここで提示した疾患以外にも重要なものが多数あり,各章で提示している典型的な画像所見を習得することが重要である.
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