特集 自信がもてる頭痛診療
扉
平田 幸一
1
1獨協医科大学神経内科
pp.1241
発行日 2015年7月10日
Published Date 2015/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223588
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第一線の診療において頭痛は最も多い疾患の1つで,きわめて重要な症状・疾患であることはどなたもご存じでしょう.風邪に伴う頭痛で来院する患者さんもいますが,死に直結する頭痛もあります.そして,重要なのはこの少子高齢化社会での働き手,あるいは未来の働き手が片頭痛をはじめとする一次性頭痛,しかも慢性・難治化した頭痛に困って,困り果てて来院するのがまさに頭痛なのです.
そもそも頭痛を感じたことのない人は2人に1人しかいないと言われています.このなかで一次性頭痛において最も手強いとされる片頭痛の有病率は人口の8.4%,緊張型頭痛は22%強との報告があります.しかも片頭痛が多いのは20代〜40代の働き盛りで,その世代の女性の5人に1人は片頭痛なのです.少子高齢化が最大の問題とも言われるわが国の若年女性を苛む片頭痛にどう対処していくかは,今後のわが国の存亡にも関与すると言っても過言ではありません.
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