グラフ 消化管造影 基本テクニックとPitfall
大腸(8)—癌と鑑別すべき良性疾患
松川 正明
1
,
西澤 護
2
1順天堂大学・消化器内科
2東京都がん検診センター
pp.2636-2642
発行日 1989年12月10日
Published Date 1989/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223003
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西澤 今日は,癌と鑑別の難しい良性のポリープ,腺腫,あるいは過形成のポリープについてです.良性のポリープと癌との鑑別はなかなか難しいのですが,癌でも茎のある方が深達度も浅く,比較的早期で,良性のものが多いと一般にいわれています.良性ポリープの話にはいる前に,形,大きさを含め有茎性のsmとm癌を図1,2で説明してください.
松川 図1は有茎性で,表面になだらかな凹凸がありますが,大体平滑に近い状態で,茎もわりあいとスカート状に認められます.大きさは大きいのですが,表面の状態からいうと悪性だとしてもfocalなもので,m癌であることが多いと思います.
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