今月の主題 水・電解質と酸塩基平衡
水・電解質代謝の理解のために
水代謝調節系
石川 三衛
1
1自治医科大学・内分泌代謝科
pp.2142-2143
発行日 1989年10月10日
Published Date 1989/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222882
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体内の水分量は体重の約60%に相当する.これは細胞内液と細胞外液として存在し,細胞内液は全水分量の3/4(体重の45%),細胞外液は1/4(体重の15%)程度である.水代謝はこの水分の出入および体内分布を司る調節系である.体内に入る水分は,経口的に摂取する水や食物中の水分,体内での栄養素のエネルギー転換に伴う燃焼水である.一方,体外へ失われる水分には,尿・大便・汗や不感蒸発によるものが挙げられる.生体の水代謝調節は尿量と飲水量による.飲水量は渇中枢に,尿量は抗利尿ホルモンADHの分泌と腎尿細管作用に依存する.
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