今月の主題 内科エマージェンシー
症状からみた内科エマージェンシー
黄疸
住野 泰清
1
1東邦大学医学部・第2内科
pp.1154-1156
発行日 1989年7月10日
Published Date 1989/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222554
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黄疸とは,血清や組織中にビリルビンが増加し,皮膚や粘膜などが黄染した状態をいう.
ビリルビンの大部分は赤血球のヘモグロビンに由来する.ヘモグロビンは,まず網内系で分解され脂溶性の非抱合型ビリルビン(間接ビリルビン)となり,肝細胞に運ばれグルクロン酸抱合を受けて水溶性の抱合型ビリルビン(直接ビリルビン)となる.抱合型ビリルビンは肝細胞より胆汁中に排泄され,胆道を経て腸管に達し,ここで一部は再吸収され腸肝循環をするが,大部分はウロビリン体となって体外に排泄される1).
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