今月の主題 糖尿病マネージメントUpdate
糖尿病性合併症の管理・治療
糖尿病性腎症—透析導入患者管理のあり方と留意すべき点
戸川 雅樹
1
,
吉川 隆一
1
,
繁田 幸男
1
1滋賀医科大学・第3内科
pp.992-993
発行日 1989年6月10日
Published Date 1989/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222515
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近年透析療法の普及に伴い,対象症例の増加,原疾患の多様化がみられる.なかでも糖尿病性腎不全は慢性糸球体腎炎に次ぎ第2位を占めており,その数はさらに増加の傾向にある.昭和62年には全透析導入数の20%以上を占めるに至っている.しかしながら,透析療法の進歩にもかかわらず糖尿病性腎不全例における透析療法の成績は3年生存率が50%と未だに不良である.特に導入時死亡が多く,透析導入時の管理が重要であることが示唆されている1,2).そこで本稿では,透析導入期前後に焦点を当て糖尿病性腎不全患者の管理について述べたい.
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