今月の主題 輸血の実際と血液製剤
内科医のための輸血の実際
緊急輸血
大塚 節子
1
1岐阜大学医学部付属病院・輸血部
pp.584-587
発行日 1989年4月10日
Published Date 1989/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222392
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●緊急輸血とは
緊急輸血を論ずるにあたり,偽の「緊急輸血」(実際には緊急ではないのに結果的には「緊急輸血」になっている事例)を減らすことが前提条件である.たとえば手術予定で入院中の外科患者に用意される血液が手術直前にorderされるとか,急に手術日が早まり時間外に非専門家が検査するとかである.はっきりとした輸血予定日が決まっていなくても,輸血の可能性がある場合は,入院後速やかに血液型および"type and screen"を実施すれば「緊急輸血」を減らすことができる.その上で検査側と主治医側の対話によって真の緊急輸血に対する体制を確立することが重要である(表1,2).
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