特集 輸血2018―限りある資源を安全に,有効に活用するために
特殊な状況での輸血
緊急時の輸血
近藤 英生
1
,
和田 秀穂
1
Eisei KONDO
1
,
Hideho WADA
1
1川崎医科大学血液内科学
キーワード:
緊急輸血
,
大量輸血
,
異型適合血
Keyword:
緊急輸血
,
大量輸血
,
異型適合血
pp.805-808
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_805
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Summary
▪通常の輸血前検査には一定の時間を要するため,出血性ショックなどの緊急時には,検査結果を待たずに輸血を開始する必要がある.
▪血液型が未確定の場合は,赤血球製剤はO型,新鮮凍結血漿,血小板製剤はAB型を使用する.
▪血液型がすでに確定されている場合は,ABO同型血を用いる.
▪輸血前に,患者より検査検体を採取し,後追いで通常の輸血前検査(血液型検査,交差適合試験,不規則抗体スクリーニング)を行い,確定後はABO同型血を用いる.
▪大量に輸血が必要となり,ABO同型血が不足する場合は,異型適合血の使用を考慮する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018